白内障と認知症

真夏の猛暑からだんだんと過ごしやすい季節になってきました。
もうすぐ各地で紅葉シーズン到来ですね!!
きれいに色づく木々を見ていると心が癒やされる気がします。

さて今回のテーマは白内障と認知症です。
最近、高齢の認知症患者様がよく来院されます。
先日ご家族に付き添われ、来院された患者様も認知症を患っていました。
以前から見えにくそうにしていたようですが、色々なご事情もあり
眼科受診出来なかったようです。

診察の結果は、白内障でした。
しかも白内障が進行し、視力もかなり悪くなっていました。

当院での日帰り手術を希望されましたが、認知症の程度が強く日帰りでは
困難と説明し、全身麻酔が可能な病院を紹介させていただきました。
数日後、患者様のご家族が
「紹介先の病院でも認知症の程度が強く手術を断られた」と相談に来られました。
この患者様は今後、手術はせずに経過観察することになりました。

視覚情報は、脳が外部から得る情報の約80%をしめています。
視力の低下はそのまま脳への刺激低下につながり、脳の働きを衰えさせる
原因になるという研究結果や、見えにくい状態が長く続くと更に認知症が
進行するという報告もあります。

今回の体験は私の両親と年齢の近い患者様でしたので、本当につらい経験でした。
何歳になっても、見えることの楽しさ、素晴らしさを感じることができるよう、
またご家族の大切な目を守る為にも、見えにくい、はっきり見えないなど
少しでも症状があれば早めの眼科受診をお願い致します。

健康フェアに参加しました(^^)

9月9日土曜日に、松原市と松原市医師会主催の健康フェアが
松原テラスにて開催され、院長・看護師・視能訓練士の8名で
参加してきました。

新しい建物で前年度までとはまた違った雰囲気の中、
沢山の市民の方が健診を受けていました。

眼底健診の結果、緑内障・黄斑疾患・糖尿病網膜症・白内障の方が
おられましたが、眼科での治療を中断されている方が、多いことに驚きました。

医師から健診の結果を説明され、皆さんご自身の現状を理解されたようです。

初期の緑内障では、自覚症状がないことがあり症状が出てからでは、
治療効果が得られにくいこともあり、改めて健診の大切さ、治療継続の大切さ
を感じました。

「また眼科に行って見てもらうわ~」と笑顔で帰っていった方々を見て、
健診に参加させていただいて、良かったと心から思いました。

10月10日は目の愛護デーです!!
ご自身の大切な目を守るためにも、定期的な眼科の受診をお勧めします。

ひのうえ眼科検診チーム

緑内障について

スタッフブログ第2回目の今日は、緑内障についてお話します。

緑内障は、何らかの原因で眼圧が高くなり、視神経が障害されて
視野(見える範囲)が狭くなる病気です。
緑内障は、初期の段階では自覚症状がほとんどなく知らないうちに
緑内障が進行していることが多くあります。
また、視野も少しずつ狭くなってくるため目に異常を感じることも
ないのです。

緑内障疾学調査によると40歳以上の人口のうち5.0%が緑内障と診断
されており、20人に1人と想像以上に多いことがわかります。

最近、当院でかなり進行された緑内障の方がよく受診されます。
自覚症状のない緑内障に対して、最も重要なことは早期発見・早期治療です!
発見が遅くなると治療が難しくなるので早めの検診をおすすめします。
当院では、視野検査やOCT(光干渉断層計)という検査機器で網膜の断層像を
撮影し神経の厚みを計測することが可能です。
それらを計測することによって、極早期の緑内障の発見することが出来ます。

気になる症状がある方、目の検診を ご希望の方は
医師またはスタッフにご相談ください。